FabFilterって音はどうなの?
FabFilterは大変高品質なプラグインです。有名なのがPro-Q3です。画面が大きく扱いやすいイコライザーです。
細々としたパラメーターがついていて、小さな所まで配慮されていて、使いやすいです。例えば、ディレイでサチュレーションが使えたり、ステレオ設定を2つのつまみだけで簡単にいじれたり、スタイルの種類が豊富で挙動を変更できたりなど。
Pro-Q3にはマスキング機能がついていて一発で帯域被りを解消できたり、Pro-C2にはコンプレッサーの種類がワンタッチで変更できたり、Pro-L2にはプリセットが豊富だったりなど。
オーバーサンプリング機能がコンプレッサーとリミッターにはついていますが、これがサードパーティ製では限られてくるので、重宝します。
ファブフィルターを使ってみて感じる音の傾向は、解像度が高くてインサートしても滑らかな質感がキープされます。やや音が小粒にまとまる印象もありますがエンジニアの方が好んで使われている人気のプラグインとなります。
次の項でそれぞれ詳しくレビューしていきます。
Pro-Q 3(イコライザー)
Pro-Q3の売りはなんといっても機能性が優れている点です。マスキング機能を使えば視覚的に帯域被りのポイントがわかり、マスキング対策できます。音と音とが帯域被りしていると、お互いで打ち消し合ってもやっとしたサウンドになります。それを解消できます。
マスキング対策のやり方は、全てのパートにPro-Q3をインサートして、マスキング対策したいパートでPro-Q3を立ち上げて、右下のAnalyzerという項目を押すと左から三番目にマスキングの項目があり、それを選択すると、それぞれのパートの帯域被りの状況が赤く表示されます。
比較したいパートを選んで、慢性的に赤くなっている部分だけを0.1dBずつ耳で聞きながらピーキングでカットします。前に出したいパートを前に出します。
最大24バンドで、FREQ、GAIN、Qでの操作は勿論、EQカーブやスロープ幅も細かく設定できるので、文字通り、自由自在にEQの設定が可能です。
モードは下の項目から3つ選べます。「Zero Latency」「Natural Phase」「Linear Phase」です。fabfilter公式では「Zero Latency」「Natural Phase」の2つが推奨されています。
「Zero Latency」はレイテンシーが発生しないモードです。「Natural Phase」は少しレイテンシーが出ますが、位相崩れが出にくいモードになります。基本はデフォルト設定されている「Zero Latency」でよいですが、耳で確認しながら変更してみるのもよいです。
EQの設定をLやRやMIDやSIDEで選べます(MS処理)。MS処理の何がよいかというと、単体トラックで使う事は殆どありませんが、マスタートラックにかけてEQをする場合、例えばパンでRに振り分けられたリフを少しいじりたいとか、Lのバッキングを少し抑えたいとか、センターだけいじりたいとか、そういった細かなEQ設定ができます。
スペクトラムグラムという機能も付いていて、アナライザーにマウスを一定期間置くと、その音の特徴的な周波数が表示されます。どこをいじればよいかわからない時のヒントになります。音作りをしたい時に視覚的に把握できるので便利です。
マルチバンドコンプもついています(とてもシンプルなものですが)。マルチバンドコンプ自体が出番が少ないですが、例えばエレキギターの高音がキーンとなっている部分(4〜10kHzあたり)を取り除きたいとか、ピアノの耳が痛いアタックを取り除きたい時とかに、その周波数を探し出して、その部分だけをコンプをかけることで、音を抑えることができます。
EQのカットの代わりにマルチバンドコンプを使うこともできます。使い方は2つのパラメーターをいじるだけです。GAINの外側に輪っかみたいなつまみがありますが、それがレンジです。
ダイナミックレンジで圧縮する音量の範囲を選択します。ゲインリダクションのようなもので例えば「-2dB」と選べば、それを上限に圧縮されます。スレッショルドを深めていけばスレッショルド値が超えた音が圧縮されるようになります。
Pro-C 2(コンプレッサー)
使い方は一般的なデジタルコンプと同じです。レシオで圧縮する比率を選択し、スレッショルドを深めるとコンプレッションされます。ゲインリダクションは右の赤いメーターで「-〇dB」と表示されます。
リアルタイムでもゲインリダクションは表示されます(赤い線がゲインリダクションです。下の白い線は原音と圧縮された波形とが比較できるようになっています)。
アタックでスレッショルド値を超えてから何ms後にコンプレッションを開始するのか決めて、リリースでスレッショルド値を下回ってから何ms後にコンプを切るのか余興を決められます。
右のゲインはメイクアップゲインのことで、コンプをかけて少し音量が下がったらここで調節できます。右下のDRYつまみで原音に対してどのくらいコンプをかけるのか決められます。通常はWET100%ですが、パラレルコンプで使う場合はDRY比率を高めます。サイドチェインの設定も可能です。
Pro-C 2の良さはスタイル(コンプレッサーの種類)を選べることです。8種類用意されています。以下の通りです。
- Clean:一般的なデジタルコンプレッサーです。
- Classic:真空管を模したようなヴィンテージ機材っぽいコンプで、倍音が多く乗る感じです。
- Opto:LA-2Aを模した光学コンプ。音が潰れにくいので原音の質感を残したい時に最適です。
- Vocal:ボーカル向け。レシオ固定。
- Mastaring:マスタートラックにかける時に最適。透明感があります。リリースが遅く設定されています。
- BUS:バストラックに最適です。トラックにまとまり感が出ます。
- Punch:1176をシミュレーションしたようなアタックの強いアナログコンプです。
- Pumping:音量がうねる特殊効果的なコンプです。
Pro-L 2(マキシマイザー)
Pro-L2はプリセットを選べば大まかな音作りができます。
デフォルトでもベーシックな設定が事前に組まれていますし、右上のプリセットを選べば、即戦力の設定を読み込むことができます。それをして、アウトシーリングを調節して、スレッショルドを上げれば、良い仕上がりとなります。
マキシマイザー(リミッター)はコンプレッサーの一種ですので、パラメーターは基本的にはコンプと同じです。ただ、レシオは「20:1」もしくは「∞:1」と固定されていて、スレッショルド値から音が超えないようになっています。
使う主なパラメーターは「アタック」「リリース」「スタイル」の3つです。
アタックのつまみで潰すタイミングを決めて、リリースで余興を決められます。プリセットをいくつか読み込んでもらうとわかるのですが、マキシマイザーで使う場合は、アタックもリリースも長めに設定されています。全体にかける必要があるので。
スタイルは8種類選べます。これで挙動を変更することができます。以下の通りです。
- Transparent:色付けが少なく、原音に忠実
- Punchy:アタック部分が強調されてパンチのある音になる
- Dynamic:レンジが広く感じられ、トランジェントが強調され、反応が良く、キレのあるサウンドになる
- Allround:バランス重視のタイプ
- Aggressive:キックやスネアの部分が強調され太さのある音になる。EDMに最適
- Modern:新しく追加されたスタイルで、現代的な、万能タイプ
- Bus:BUSトラックに特化したスタイル。全体でまとまりが出やすくなります
- Safe:歪みを避けたい時に使用、クラシックやアコースティック向け
スタイルを変えるだけで楽曲の印象が変化します。EDMでAggressiveを選ぶとキックスネアが前に出てきますし、アップテンポの曲でPunchyやDynamicを選ぶとリズムが強調されます。
スレッショルドを上げていくと、何dB圧縮されたかというのがリアルタイムで表示されます(ゲインリダクション)。濃い青はかける前の波形で薄い青はかけた後の波形です。
右下の「out」がアウトシーリングになります。「-0.3dB〜-0.6dB」がfabfilter公式で推奨されている数値となります。
「loudness」という項目を選ぶと、ラウドネスメーターを表示できます。メーターの下の項目でショートかロングか選びます。3つスタイルがあり以下の通りです。
- Momentary:瞬間的なラウドネス値を出す
- Short Term:短時間のラウドネス変化を表示
- Integrater:全てを積算したラウドネス値を表示
動画投稿ならラウドネスメーターまで出して音圧を測定する必要はありませんが、例えばCD音源化したい場合は、このラウドネスメーターが重宝します。
オーバーサンプリングモードが付いています。一番下の項目に「Oversampling」とあり、そこをクリックするといくつか選択できます。オーバーサンプリングモードとは、本来のサンプリングレートよりも数倍高い周波数で処理(例えば48kHzだった場合、2xだと96kHz、8xだと384kHz)することで、ノイズを低減させたり折り返し雑音の対策ができたりします。
CPUの付加は高くなるのですが、音の解像度が上がったりナチュラルな挙動になったりします。高ければ高いほどよい結果になるとは限りません。
耳で確認しながら、パソコンと相談しながら、ベストな数値を決めると良いです。このオーバーサンプリングモードはPro-C3(コンプレッサー)にもついています。この機能が使えるリミッターは限られています。音質は上がりますがどうしても音は細くなるので、ワンポイントで使いたい機能です。
Pro-R(リバーブ)
プリセットの種類が多いので(ルームからチェンバーからホールからアンビエントから何でもあります)、とりあえずそこから選んでおけばいい感じになります。
真ん中のSPACEのつまみがリバーブタイムです。空間の大きさをシミュレートします。ここでザックリと数値を設定して、右のDECAY RATEでディレイタイムの微調整をします。ディレイタイムの目安として、大体、0.5sで小さなルームの大きさ、2.5sで大きなホールの大きさとなります。
DISTANCEで音との距離感を調整します。ややこしいのがプリディレイの項目もあることです。どちらかで調節します。DISTANCEは距離感、プリディレイは音が鳴り始めるまでの時間、なので厳密にいえばこの2つは違うものなのですが、非常に近いニュアンスを持っています。
プリディレイが短いと鳴った音がすぐに反響してきますし、長いとなかなか返ってきません。
ディフュージョンで反響音の硬さを調節します。100%でとても硬い音になります。0%で柔らかい音です。ステレオワイズでステレオ幅の調節ができます。0%だとセンターになりますし、Max120%にするとステレオ幅の広い音になります。MIXで原音とエフェクト加工後の音との比率を決めます。センドリターンで使う場合はMIX100%にします。
青い線がダンプですね。これで低域と高域の鳴りの長さを調節します。ローを持ち上げる(%比率を高める)と暗い空間に感じますし、ハイを持ち上げると明るい空間に感じます。下の黄色い線はEQです。フィルターもついています。
DAW付属リバーブにはそもそもダンプが付いていなかったり簡単な設定しかできないケースが殆どなので、これだけ細かく設定できるという点がPro-Rの良さです。
Timeless 3(ディレイ)
Timeless 3はディレイプラグインです。
真ん中の一番大きなつまみがディレイタイムですね。ここで原音から何ms遅らせて鳴らすのか決めます。輪っかのようになっていて、外側のつまみはLとRとでディレイタイムを調節ができるようになっています。
例えば大きなつまみでディレイタイムを175msに設定して、外側のつまみをLに少し回したら(L120%、R100%)Lのディレイタイムが少しだけ長く鳴ります。左右別々で鳴ることでステレオ感が出ます。後で解説するステレオワイズを広くとるとさらにステレオ感が出ます。
右にフィードバックつまみがあります。何回鳴らしてから音を消すのか決められます。ここにも外側につまみがついていて、LとRとで変化をつけることができます。
「ピッチ(PITCH)」はディレイの方の音程を少しだけ上げたり下げたりすることができます。ダブリング効果として使えます。ボーカルやバッキングに使うと音に厚みを出すことができます。
ダイナミクス(DYNAMICS)はマイナス(左側)に回すと小さな音がより小さく、大きな音がより大きくなります。音量差がより顕著になります。プラス(右側)に回すとコンプレッサーがかかったように大きな音が圧縮されます。特殊効果的に入れてみるのはありだと思います。
ディフュージョン(DIFFUSE)はディレイ音の密度を変更できます。100%にすると硬い音になり、0%にすると柔らかい音になります。ローファイ(LO-FI)は%を上げていけばいくほどサンプリングレートが落ちていきます。悪い言い方をすれば音質が劣化するのですが、それがかえって味になるという解釈です。レコード環境のようなアナログ感が出ます。
ドライブ(DRIVE)はサチュレーションのことです。アナロマシーンに音を入れたような、歪み、倍音が付加されます。
WIDTEはステレオワイズのことで、ステレオ幅の調節ができます。MIXはミックス量(ディレイをどのくらい原音に混ぜるか)の調節で、センドリターンで使う場合は100%にします。フィルター(EQ)のタイプを11種類選べます。以下の通りです。
cleanがデジタルで、gentleが小さなかかりです。classicがビンテージの音色になって、tubeが真空管タイプです。その他オリジナル回路が多数用意されているので色々と試してみて決めるとよいです。
モジュレーションはディレイタイムを周期的に揺さぶって音に揺らぎを得られるようにするエフェクトです。音が揺れぶられることでピッチが微妙に揺らぐので、音に厚みが出たり、アナログな質感が加わります(ピッチの項目と似ている部分があります)。
このモジュレーションですが、本来ならRATE(速さ)とDEPTE(大きさ)で調節するのですが、タイムレス3では独自規格となっています。種類は以下の通りです。
XY1ではスライダーを上げていくだけで調節が可能です。XY2ではXとYを変更して調節します。XLFO1とEG1とEF1に関しては、これはシンセサイザーで扱うパラメーターとなります。専門的な知識が必要です。詳しくは公式のヘルプをご覧ください。
Timeless 3のよいところはフィルターのかかりがよい点と音作りが細かくでき、それが隠し味として機能する点です。中にはフィルターのかかりが甘いプラグインがあります。ローカットが甘いとフィードバックで何回も音が繰り返されるので、くどく感じてしまうことがあります。Timeless 3のフィルターはローもハイもバッサリと切れるので、綺麗に鳴ってくれます。
Saturn 2(サチュレーション)
サチュレーションプラグインです。アナログの歪みをトラックに足すことができます。
使い方は簡単でスタイルからサチュレーションの種類を選びます。DRIVEつまみでどのくらい歪ませるか決めます。サチュレーションをかけたら音量が上がります。
かける前とかけた後で音量が変化してしまうので、LEVELで少し音量を下げてその差が出ないようにします。MIXでは未処理の音(DRY)と処理後の音のバランスを調節できます。
サチュレーションをかけると歪みが生まれて音が華やかになる反面、中域が削れて音が薄くなってしまいます。それを防ぎたい場合はMIXで歪ませた音の混ぜる量を調節するとよいです。
Saturn 2にも「+add Modulation」でモジュレーションが追加できます。使い方はディレイの時と同じです(サチュレーションプラグインでモジュレーションをかけることは殆どないとは思いますが)。
アナライザーの部分にマウスを置くと、「+」という項目が表示され、それを押すと、最大で6バンドまで追加して、周波数帯域ごとに音作りすることが可能です。
スタイルは以下の通りです。
Tube:Subtle、Clean、Warm、Broken
Tape:Subtle、Clean、Warm、Old
Amp:American Tweed Amp、American Plexi Amp、British Rock Amp、British Pop Amp、Smooth、Crunchy、Lead、Screaming、Power
Saturation:Subtle、Gentle、Heavy
Transformer:Subtle、Gentle、Warm
FX:Smudge、Breakdown、Foldback、Rectify、Destroy
tubeが真空管タイプです。膨張したようなふっくらいした音が特徴です。subtle(わずかな)を選ぶと、軽くかけることができます。tapeがテープレコーダーに通した時のアナログな質感になります。
ampは主にギターアンプのことで、エレキで使うことが多いです。saturationは何も模していないデジタルサチュレーションです。
TransformerはNEVEでよく使われるトランスフォーマーサチュレーションです。シルキーで厚みの出る音になります。FXは効果音のことで、特殊効果的な歪みが出ます。合計28種類のスタイルから選ぶことができます。
Pro-MB(マルチバンドコンプ)
これはそれぞれ帯域毎にコンプレッサーがかけられるプラグインです。
トラック単体で使うことは殆どありません。2Mixを渡されてマスタリングする時に使用することが多いと思います。例えば全体を聞いてスネアだけ暴れていた時にアナライザーと耳で確認すると「210Hz」あたりが持ち上がっていることがわかるので、そこの帯域だけを狙ってマルチバンドコンプをかければ音がまとまります。
MS処理(MIDとSIDEを選択できる)も可能です。通常のコンプレッサーは音の頂点の帯域のみ圧縮されるのですが、マルチバンドコンプでは帯域を絞って、ピンポイントでコンプをかけることができます。
メイン画面にはアナライザーが表示されます。最大で6バンド使用できます。かけたい帯域にバンドを作成します。コンプレッサーかエクスパンドを選択できます。
レンジ(RANGE)で圧縮したい範囲を選びます。例えば「−2dB」にすると、それを限度値にしてコンプレッサーがかかります。マイナスにすると圧縮されますが、プラスにすると限度値まで音が大きくなります。
スレッショルドを深めていくと、スレッショルド値を超えた音に対してコンプレッサーがかかるようになります。レシオ(RATIO)でどのくらい圧縮するか(音を何分の何にするか)を決めます。アタックとリリースで音の潰れるタイミングや余興を調節します。この辺りはコンプレッサーと使い方が同じです。MIDの箇所でMIDかSIDEか選んで処理ができます。
モードを3種類選ぶことができます。Linear Phase・Minimum Phase・Dynamic Phaseです。
Linear Phaseモードは位相が崩れにくいのですがレイテンシーが発生します。Minimum Phaseモードは位相が崩れにくいですが、レイテンシーは発生しません。
Dynamic Phaseモードはこの2つの中間のようなモードで、デフォルトモードとして設定されています。
Pro-DS(ディエッサー)
使い方はシンプルで、周波数の範囲を決めて(一般に、女声の歯擦音は 5〜8kHz の間、男声は 3〜6kHz の間で生じます)レンジで圧縮する音量の上限を決めます。
例えば5dBにしたら、その分を上限にコンプがかかります。スレッショルドを深めていくと、スレッショルド値を超えた音が対象となります。
Pro-DSでは歯擦音(しさつおん)は自動判別されます。上に波形データがリアルタイムで出てくるのですが、スレッショルド値を超えた音に対して自動判別され、認識された歯擦音は緑色で表示されます。
左上のヘッドホンのマークを押すと、圧縮された歯擦音だけを聞くことができます。それらを聞きながら周波数の範囲やレンジやスレッショルドを微調整します。簡単な操作で自動的に歯擦音を取り除いてくれるので、重宝します。
Pro-G(ノイズゲート&エキスパンダー)
ゲートやエキスパンダーは昔はノイズ除去で使われていたのですが、今はオーディオインターフェイスの性能がどれも高く、ノイズが乗ることもないので、出番は少ないです。強いて挙げるなら、キックやスネアの余興の部分をぶつ切りにしてリズム感を出す時に使われます(ただ音は余興の部分が大事なので多用するとおかしくなります)。
使い方はスレッショルドを下げていって、どこのラインで音を切るのか決めます。スレッショルドを下回った音に対してコンプレッサーがかかります。
レシオで圧縮する比率を決めます。MAXが100:1でこれだとゲートのようなぶつ切り状態となります。ぶつ切りにしたいならこの設定で、なだらかに圧縮したいなら比率を下げます。
レンジで圧縮範囲を決めます。一応アタックとリリースのつまみもあるのですが、エキスパンダーの場合は下回った音に対するコンプなので、2つのパラメーターは重要視されません。スタイルが6つ(Classic Clean Vocal Guitar Upward Duking)選べます。それぞれ目的に合ったスタイルを選ぶとよいです。
Volcano 3(多用途マルチフィルター)
様々な機能が付いているマルチフィルターで、フィルターの機能を使って音作りすることができます。Pro-Q3との違いですが、Q3はEQの機能に特化しているのですが、Volcano 3はより音作りすることに重きを置いてあります。
最大で4バンド立ち上げることができます。バンドそれぞれでローカットやハイカットなどのフィルターは勿論、シェルビングやベルでピーキングやカットができます。
バンド毎にドライブで歪ませられたり、フィルター(EQ)のスタイルを選べたり、モジュレーションがかけれたりします。モジュレーションとEQのスタイルはタイムレス3のものと同じです。11種類選べます。以下の通りです。
デジタルEQからアナログEQから独自回路のEQから様々です。公式ではフィルタープラグインと紹介されていましたが、実際はアナログEQで音作りをするビンテージプラグインというイメージです。Pultec EQP-1Aに近いと思います。
例えば低音をシェルビングで持ち上げてアナログEQを選択するとか、広いピーキングで持ち上げてから倍音を付加するとか、そういったアナログEQの使い方ができます。
その他のプラグインについて
・Micro(デジタルフィルター)
・Simplon(フィルター)
この2つはフィルター(周波数をカットする)になります。Microがローカットかハイカットどちらか1つ選択できます。Simplonはローカットとハイカット2つ同時に行えます。EQにもフィルターは搭載されているのですが、フィルターの機能だけ使いたい時にインサートするとよいです。
・FabFilter One(シンセサイザー)
・Twin 2(フィルター搭載シンセサイザー)
この2つは音源ですね。シンセサイザーとなります。標準的なシンセサイザーの機能がついています。
「Fabfilter」のセールはいつ?セール時期以外でも安く買うには?
Fabfilterは「ブラックフライデーセール(11月〜2月)」を行っていることが多いです。
夏にもセールが行われていることがあります。こまめに情報をチェックしておくとよいです。