- Oxford EQ(アナログEQ)
- Oxford Dynamics(コンプレッサー)
- Inflator(サチュレーター)
- Oxford SuprEsser(ディエッサー)
- Oxford Reverb(デジタルリバーブ)
- Oxford Limiter(リミッター)
- TransMod(トランジェント)
- Sonnox Oxfordの活用方法
- 上記のプラグインが含まれるバンドルは?おすすめのバンドル
- セール情報について、一番安く買うには?
- それ以外のプラグインについて
- Sonnox Claro(デジタルEQ)
- Oxford Dynamic EQ(ダイナミックEQ)
- Sonnox VoxDoubler(ボーカル専用ダブリング)
- Oxford DeBuzzer(ノイズ除去)
そもそもSonnox Oxfordとは?
1990年半ばリリースされたデジタルコンソール「OXF-R3」は世界中のレコーディングスタジオで使われ、名機として今なお語り継がれています。
画像引用:https://resurface.audio/directory/for-sale-sony-oxford-oxf-r3-digital-mixing-console/
OXF-R3を開発した中心メンバーが独立して立ち上げたプラグインメーカーがSonnox Oxfordです。protools上で使えるデジタルプラグインEQとして、2002年にリリースされ、それから現在に至るまで現場で第一線で使われています。今はネイティブ版も販売されており、業務用のprotoolsシステムを組んでいない環境であっても、パソコン1台で手軽に使えます。
知名度は他のプラグインの方が高いと思いますが、現場では欠かせないプラグインとして定着しています。小さなアップデートはありますが音の大筋はずっと変化していません。
透明感があり、素材を壊さずに音作りできます。インサートするとレンジが若干狭くなるような音になります。扱えるパラメーターが多く、それゆえ、より細かなセッティングができるようになっています。全てを覚えることは難しいので、最低限のパラメーターだけ覚えて、プリセットから選んで、微調整するという使い方がよいです。
今回はそのSonnox Oxfordについて人気バンドルEliteのプラグインを中心に解説していきます。
Oxford EQ(アナログEQ)
5バンド構成(フィルター付き)のイコライザーとなります。AとBでそれぞれ設定してABテストができます。フィルターはdB/Octでスロープを変化させられます。なだらかなカットから急斜でのカットまでできます。このEQはタイプを4種類の中から選べます。
- タイプ1 「SSL4000」「クリニカル」タイプ
- タイプ2 Qが鋭くなりレスポンスが早くなる
- タイプ3「NEVE」「SSL G」タイプ
- タイプ4 Qがなだらかでソフトな使用感
「SSL4000」と「NEVE」を選べます。気休めではなく、インサートしただけで本当にSSL4000の音がします。卓(コンソール)を通した時の倍音が付加され、好みのカーブを書いて積極的な音作りが可能です。
使い方自体は一般的なEQと変わりはなく、扱いに困ることはありません。アタックが早いパートにはタイプ1を選んだり、ソフトに仕上げたいパートにはタイプ4を選んだりして、時々で使い分けできます。
Oxford Dynamics(コンプレッサー)
ダイナミクス系はこれ1つで対応可能です。ゲートやエキスパンダーはスレッショルド値を下回った音を完全に切ったり圧縮したりするものですが、ノイズが生まれにくい今、使われることは殆どありません。使い方はスレッショルド値(ここから下を切るというライン)を決めます。それを決めたらRANGEで圧縮する音量の範囲を決めます。
コンプレッサーの使い方ですが、少しわかりにくいですがCOMPと表示されている黄色いメーターがゲインリダクションです。それ以外のパラメーターは馴染みのあるものばかりで混乱することはないと思います。
コンプレッサーはタイプを3種類選べます。ノーマルはデジタルコンプレッサーです。これを使うとアタックの取りこぼしなくコンプレッションされるのでかなり音圧が出ます。特にキックやスネアなど硬い質感にしたい時に最適です。COMP KNEEを少しかける(5〜10dB)とデジタルコンプのまっすぐな挙動を緩和できます。
クラシックはオプトコンプを模したような、柔らかい質感となります。アコースティック楽器など、質感を残してコンプをかけたい(潰したくない)時に適しています。リニアはレスポンスの早いコンプとなります。アップテンポの曲やロックなどで使うと映えます。ボーカルで使う場合は、クラシックタイプを低レシオで2重でかけるか、リニアタイプがおすすめです。
リミッターについては、これはレシオが無限大(制御率100%)で固定されているコンプレッサーです。アタックで音を潰すタイミング、リリースで音を切るタイミングを決めてスレッショルドをかけていけば、スレッショルド値を超えた音が完全に切れていき、音像が大きくなります。マスタートラックで使用はできません。このリミッターはあくまで単体トラックにかけて、音を大きくすることを目的とされています。
WARMTHは音に暖かみを加えられます。次に紹介するInflatorと機能が被ってはいますが、こちらはよりナチュラルな歪みとなります。扱うパラメーターは2つだけです。AMOUNTノズルを回していくと歪みが生まれます。ここでどのくらい暖かみを加えるのか決めて、トリムノズルで歪み具合の微調整を行います。
Inflator(サチュレーター)
テープマシーンをシミュレートしたサチュレーションプラグインになります。ナチュラルな歪みからオーバードライブまで、自在に華やかさをコントロールできます。少し地味だなというトラックには積極的にかけていくとよいです。
まず左のINPUTで音を突っ込む量を決めます。少しややこしい点はデジタルメーターで表示されていることです。アナログ機器は0dB(ピーク)に近づくほどナチュラルに音が歪む性質があり、例えばクリップしたとしても、音楽的な歪み(オーバードライブと呼ばれます)になります。
デジタルの場合はクリップすると聞くに堪えない音となるのでNGです。このプラグインではINPUTの段階では音が割れていても(画像ではクリップしていますが)アナログなクリップとなります。むしろクリップさせることで音楽的な表現に繋がるわけです。
INPUTで音を入れる量(どのくらいピークに近づけて歪ませるのか)を決めたらEFFECTでエフェクトのかかり具合を調節します。EFFECTが0%では歪みは生まれません。CURVEで音の特徴を変えることができます。プラスの動かせば明るい音になり、マイナスに動かせば暗い音になります。「CLIP 0dB」をONにすると0dBが最大値となります。クリップしなくなるのでクリーンな歪みになります。OFFにすると0を超えてオーバードライブする可能性が出てきます。どちらでも大して変わりませんが、基本はOFFでよいです。
BAND SPLITをONにすると低域、中域、高域と3バンド構成でそれぞれにサチュレーションがかかるようになります。例えばドラム全体にかける場合、これをONにすると、分かれた帯域それぞれにピークがくるので、より強い歪みになったり音が華やかになったりします。基本はOFFでよいですが、ONにしてみても面白いです。
OUTPUTがメイクアップゲインの役割で、インサート前とで音量差が出ないように、INPUTで上げた分だけ、OUTPUTでゲインを下げるようにします。OUTPUTで音割れするのはNGです。
まとめると、まずEFFECTを上げてエフェクトがかかるようにします。INPUTを調節してどのくらい歪ませるのか決めます。-18dB付近ですとクリーンな歪みになりますし、0dB(もしくはクリップ)付近まで音を突っ込むとオーバードライブとなります。最後にOUTPUTで割れないように音量補正して完了です。
曲によってはオーバードライブさせた方が様になりますが、POPSで使う場合は軽く歪ませるだけで十分なケースが多いです。
Oxford SuprEsser(ディエッサー)
高機能ディエッサーです。ただ、ボーカルの歯擦音だけではなく、ポップノイズやベースの低域の濁りやベースのアタックの痛い部分、ギターの高音の耳が痛い部分、ピアノのアタックなど、耳障りなサウンドを的確に処理することができます。耳の痛い部分のみを綺麗に取り除いてくれるので様々な素材の下処理として重宝します。
使い方はWIDHTでどこからどこまでの範囲でエフェクトをかけるのか周波数を指定します。通常のディッサーは高音域のみしか対応していませんがSuprEsserは全体域に対応しています。例えばボーカルの歯擦音を取り除きたいなら3〜6kHzとか、ベースの低域の濁りを取り除きたいなら20〜150Hzとかある程度目星はつけるのですが、その場その場で範囲を変えていきながら原因の周波数を特定します。
周波数を指定したら後はコンプレッサーと使い方は同じです。アタック、リリース、レシオ、KNEE、スレッショルドのパラメーターがあります。スレッショルドを下げていけばコンプが作動します。REDUCTIONがゲインリダクションのことで何dB圧縮されたのかリアルタイムで表示されます。
痛い箇所だけ取り除けばよいのでゲインリダクションは-3dB以内におさまるようにスレッショルドを下げます。レシオはLIGTHとHEAVYに分かれていて、その都度調節します。
Oxford Reverb(デジタルリバーブ)
非常に高品質なデジタルリバーブです。このリバーブはデジタル臭さがなく、密度が濃いのでトラック単体にかけて積極的に音作りできます。例えば抜けをよくしたいトラック(ボーカルやスネアなど)にプレートリバーブをかけたり、ボーカルにロングリバーブをかけたり、アコースティックギターにルームリバーブを足したり、ドラムにアンビエンスを足したりして躍動感を加えます。
プリセットから選ぶと効率的です。ドラムアンビエンス、チェンバー(残響室でスピーカーから鳴らした反響音を加える)、EMT(プレートリバーブの元祖)、ルーム、ホールなど用意されています。
設定方法をザックリと説明すると、このリバーブはアーリーリフレクション(初期反射)とリバーブテール(本体のリバーブ)の2つの設定をします。初期反射を鳴らしてから本体のリバーブを鳴らすことでよりリアルな空間をシミュレートできる構造になっています。
アーリーリフレクション部分は、SHAPEで部屋の形を決めます。SIZEで部屋の大きさを決めます。この2つで大部分響き方が決定します。WIDHTでステレオ幅の調整、FEEDBACKで何回音を繰り返してから消すのか決めます。TAPERで減衰していくスピードをコントロールします。POSMONでフロント(目の前)かバック(後ろ側)か決めます。どちらから反響音が聞こえてくるのかです。
リバーブテールの部分はREVERB TIMEでリバーブの音の長さを決めます。最後にOUTPUTのREVERB MIXでテールとER(アーリーリフレクション)の音量のバランスを取ります。テールが長いと奥行きのある音になりますし、アーリーリフレクションが長いと浅い部屋に聞こえます。テール100%にするとREが完全に消え、通常のリバーブの響きとなります。
WET/DRYつまみで原音とリバーブ音をどの比率で鳴らすか決めます。センドリターンで使う場合は100%WETボタンをONにしておくとよいです。直接インサートする場合はWET5〜10%程度になるかと思います。かけすぎるとお風呂場リバーブになります。
EQも利用できます。リバーブで使う場合、低音が暴れることだけは避けたいです。もしベースやキックにリバーブをかける場合はローカットを入れるようにします。それ以外の楽器に使う場合でも低音がくどい時はフィルターでカットするとよいです。
長々と説明しましたが、基本はプリセットから選んで、リバーブテールの部分のREVERB TIMEでリバーブの長さの微調整をして、REVERB MIXでテールとERのバランスの微調整をして、EQでフィルターをかけます。
Oxford Limiter(リミッター)
高機能リミッターです。マスタートラックだけではなく単体トラックにかけることもできます。特徴としては透明感があって素材を損なわないのと、エンハイサーが付いていて、倍音を付加して華やかな仕上がりにできます。パラメーターが複雑なので、基本はプリセットから選んで、微調整するという使い方になるかと思います。
プリセットの中で例えば「Clean Gentle」と「Rock1」です。オーソドックスな設定になっているのでどの楽曲にも適応します。
使い方は、前に説明した通りリミッターはレシオ固定(制御率100%)のコンプレッサーなので、コンプの使い方と殆ど同じです。スレッショルドは0dBで固定で、インプットを上げていくことでスレッショルドを上回った音にコンプレッサーがかかります。
どのくらい音量が圧縮されたかはゲインリダクションのメーターで表示されます。ゲインリダクションは割れを防ぐ意味でも-5dB以内におさめるのがよいかと思います。アタック、リリース、KNEEはコンプで馴染みがあるので割愛します。
その他のパラメーターは、ENHANCE(エンハンサー)は高調波歪みを加えて音を華やかにできます。隠し味的にかけるとよいです。SAFE MODEはエンハンサーのかかりを制御することができます。マスタートラックにつかう場合かけすぎは逆効果になります。有効にしておいた方がよい結果になることが多いです。
AUTO GAINは短期的なゲインの入力を抑えられます。瞬発的で大きな音をコンプレッションすると割れの原因になってしまいます。それを防げます。公式でも有効にすることを推奨されています。
OUTPUT TRINはアウトシーリングのことです。0がピークにならないように-0.3dB〜-0.6dBに設定します。RECON METERを有効にすると、出力メーターは従来のピーク サンプル値モードから ITU-R BS(ラウドネス値)に切り替わります。メーターを基準に設定を決めていくことになるのでどちらを選ぶか大事です。ただリミッターはピークサンプルで問題ないのでこれは無効でよいです。
AUTO COMPボタンを選択すると、出力のレベルが自動的に制御され、音割れを最小限にできます。ラウドネス値を高くする効果もあります。有効にしておくとよいです。TYPEについては公式で以下のアナウンスがされています。
タイプ 1 とタイプ 2 が全体的なノイズ ラウドネスを最も劇的に低減し、タイプ 1 が最も効果的です。タイプ 3 と 4 は、より穏やかな応答を提供します
https://hookup.co.jp/assets/upload/support/attachments/2022/05/4469/sonnox_oxford_limiter_v2.pdf
タイプを変えるだけで音の解像度が上がります。色々試してみるとよいです。
使い方をまとめると、基本はプリセットの中から選んで、インプットを上げていってゲインリダクションが-2〜5dBくらいになるまで音圧を上げます。エンハンサーの微調整をして、マスタートラックで使う場合はアウトシーリングを-0.3dB程度に設定します。TYPEを選んで完了です。
TransMod(トランジェント)
楽器のアタックを強調したり抑えたりできます。どんな時に使うプラグインなのかですが、通常のプラグインの殆どはダイナミクスを抑える方向(コンプレッサーやリミッターなど)にあります。それだけだと面白味に欠けるのでワンポイントでTransModを使ってあえてアタック(ダイナミクス)を強調させてみます。
スネアやパーカッション(ハンドクラップやシェイカー)やベースやアコースティックギターなどに最適です。
使い方はスレッショルドを下げていくとエフェクトがかかります。RATIOをプラスの方向に動かせばアタックが強調されて、マイナスの方向に動かせばアタックが抑えられます。アタックを抑えると音量は下がります。その時はGAINを少し上げて音量補正をします。
OVERSHOOTでアタック時間の長さの調節ができます。数値を上げるとアタック時間が長くなり、数値を下げるとアタック時間は短くなります。OVERDRIVEは効果はInflatorと同じで、サチュレーションをかけることができます。
Sonnox Oxfordの活用方法
まずDynamics(コンプレッサー)やSuprEsser(ディエッサー)を各トラックに使って音を整え(下処理も含めて)ます。それが済んだら、全トラックにOxford EQをかけます。これをインサートすることで卓に通した時の倍音を付加します。実際にEQカーブを描いてもよいですし、いじらなくてもよいです。
ポイントポイントでInflatorで音を歪ませたり、Reverbで空間の響きを足したり、TransModでダイナミクスを強調させたりしてて音作りをしていきます。リバーブが高品質なのでトラック単体にインサートしての空間演出を積極的に行えます。最後にリミッターをかけてエンハイサーを少し足して音圧を出したら完成です。
ワンポイントで使うこともできますし、トータルパッケージで使うこともできます。
上記のプラグインが含まれるバンドルは?おすすめのバンドル
人気バンドルはEssentialバンドルとEliteバンドルの2つです。Essential(エッセンシャル)バンドルには4種のプラグイン(Oxford EQ、Oxford Dynamics、Oxford Reverb、Oxford SuprEsser)が含まれています。これで十分にミックスが可能です。リミッターが付いていないのが痛いですが一応DAW付属で補えます。Inflator(サチュレーション)も含まれていませんが、DynamicsにWARMTHエフェクト(暖かみを加える)が付いているのでそれで代用が可能です。
Elite(エリート)バンドルはこれまで説明した7種のプラグインが全て含まれています。
セール情報について、一番安く買うには?
Inflatorは頻繁にセールをしているのですが、それ以外のプラグインやバンドルは年に2回しかセールをしません。サマーセール(7月)とブラックフライデー(12月)ですね。詳細については公式HPをご覧ください。
それ以外のプラグインについて
その他のプラグインについてはどのバンドルにも含まれない単品買いのプラグインとなります。マスタリングに使用できたり、ノイズ処理に使えたり、細々とした音作りができたりなど、様々です。
Sonnox Claro(デジタルEQ)
多機能デジタルEQです。Oxford EQとの違いですが、Oxford EQは色付け重視なのに対して、Claroは色付けが一切なく(インサートしても音が変わりません)、機能面が重視されています。一般的なEQの機能(フィルター、ピーク、シェルビング、Qも細かくいじれます)に加えて、MS処理(ステレオ、ミッドだけ、サイドだけ、Lだけ、Rだけと指定できる)ができます。マスタリングにも使えます。マスキング対策も可能です。
使い方ですが、モードが3つ用意されています。Productモードは低域、中音域、高域と、それぞれ特徴的な帯域が予め用意されていて、それらの中から指定していじるだけでスピーディーに音作りができます。TONEがステレオモードでwidthが両サイド(LとRの両方の側)だけをEQかけられます。
Tweakモードが一般的なイコライザーモードです。
MIXモードでマスキング対策ができます。やり方はまず全てのトラックにClaroをインサートします。左から順番にトラックが上から表示されます。マスキング対策したいトラックに黄色い星マークをつけると、そのトラックが基準となって、それ以外のトラックで帯域が被っている周波数がリアルタイムで黄色く表示されます。一時的に黄色くなる部分は無視します。慢性的に黄色くなっている部分があればその帯域だけを0.1dBずつ下げてみて適切な音量をカットします。
例えばボーカルとバッキングが被っていたらボーカルを前に出したいのでバッキングのトラックをカットします。キックとベースはキックを前に出したいのでベースの方のトラックをカットします。全てをカットすると逆に密度のない音源になるので、気になるポイントだけに絞って行うとよいです。
Oxford Dynamic EQ(ダイナミックEQ)
最大5バンドで、周波数を指定してその部分だけコンプレッサー(又は音量を持ち上げる)かけられます。
使い方はFREQとQで周波数を指定します。Offsetはイコライザーでいう所のゲインです。単純に指定した周波数の音量を上げたり下げたりできます。
Tragetはコンプレッサーをかける音量の限度を指定できます。例えば-2dBと指定すれば、-2dBを限度として音量が圧縮されます。逆に2dBと指定すれば、2dBを上限にして音が持ち上がります(音量が大きくなります)。
下はコンプレッサーの項目です。PeakとAboveをONにします。スレッショルドとアタックとリリースはコンプでお馴染みだと思うので割愛します。Dynamicsはレシオのことです。%が高くなれば圧縮がきつくなります。MS処理も可能です。ステレオ、ミッド、サイド、LとRを選べます。単体掛けだけでなくマスタリングでも活躍します。
Sonnox VoxDoubler(ボーカル専用ダブリング)
ボーカルをダブリングさせて奥行きを出すことができます。ボーカル専用に作られていて高品質です。ボーカルのダブリングのレコーディングを省きたい時にも重宝します。Vox Doublerを購入すると2つ(ThickenとWiden)プラグインが付いてきます。
Thickenは原音をステレオでそのままダブリングします。Mixで原音との比率を決められます。Aux ModeをONにすると原音が消えてエフェクトの音だけ聞けます。Stereo Spreadでステレオ幅の調節ができます。100%に近づけるほど生成されたサウンドに広がりがでます。-100%方向に回すと、左右反転されたサウンドを広げられます。
Timingはディレイタイムのようなもので、生成されたサウンドを遅延させられます。Pitchノブを回していくとピッチのズレが大きくなります。Depthで原音との分離感を調節します。100%に近づけていくほど原音との距離が遠くなったように感じます。Toneは音の明るさでプラスに回せば明るい音、マイナスに回せば暗い音になります。
Widenはモノラルの2つのボーカルが生成されることになります。それをwidthノブで調節します。0%だと中央から音が鳴り、100%に近づけていくほどLとRとで離れていって左右で2つの音が鳴ることになります。それ以外のパラメーターはThickenと同じです。
Oxford DeBuzzer(ノイズ除去)
「ブーン」というハムノイズを素材を損なわずに除去できます。ケーブルやUSBハブなどによって意図しないハムノイズが発生することがあるので、後からそれを除去できるのは便利です。
- Oxford DeClicker→ポップノイズ除去、クイックノイズ除去、クラックルノイズ除去
- Oxford DeClicker→幅広いノイズ除去
- ListenHub→サウンドの検証が可能
- Drum Gate→ドラム専用のゲート